合った入れ歯を入れていると、10歳若返るといいます。合わない入れ歯を入れていると、よく噛むことができないので体にとっては良くないことです。噛むことは、体にとってとても大切なことで、良く噛むことによって唾液が多く分泌され、消化がよくなります。唾液には感染防御能があり、細菌の発生を抑える成分が含まれています。
また、良く噛むことによって脳が活性化されて、
認知症や寝たきりを防げるというデータが報告されています。そういう面では、歯科のアンチエイジングにつながることともいえます。(アンチエイジングとは、日本語に直すと「抗老齢化」、「抗加齢化」という意味になります。つまり、老いを遅らせるということがアイチエイジングです。)
健康で美しい歯は若々しいライフスタイルにつながります。抜けた歯がある方にとって、しっかりした入れ歯を装着することは若々しい口元を取り戻し、優れた効果を発揮します。
なぜ、入れ歯を入れると若返るのか?理由はいくつかあると考えられます。
合う入れ歯をすると、食事に積極的になります。患者さんの声にもあるとおり、流動食やそれに近いそうめんなどしか食事ができなかった状態から、肉も魚もお餅まで食べられる状態になったことを想像してみてください。
どれだけ人生に彩りがよみがえることでしょうか。きっと、お出かけや旅行が楽しくなるでしょうし、刺激の多い生活にもなるでしょう。
合う入れ歯をすると、頬が膨らみ、口の周りの皺も薄くなります。明らかに若返ってみえますから、表情も豊かになるでしょう。逆に、合わない入れ歯をすると、上あごと下あごにズレが生じ、笑うときに大きく目立ってしまいます。これによって、一気に老けてみえるのです。あごが吸収されて薄い状態であれば、口がへの字になったり、顔がクシャッとなったりする、いわゆる老人性顔貌となってしまいます。
しっかりと噛んで食事をすると、消化吸収も良くなり、胃や腸などの内臓への負担も少なくなります。しかし、逆にあまり噛まずに呑み込むような食事をしていると、胃や腸に過大な負担がかかり、内臓疾患の原因にもなります。
噛み合わせの合った入れ歯をすると、身体のバランスが良くなり、背筋が伸びます。また、噛み合わせが正常化することで、肩こりや腰痛などが緩和されることもよくあります。逆に、合わない入れ歯をすると、身体のバランスが崩れ、姿勢が悪くなります。また自然でない体勢のまま過ごすことでストレスが生じ、内臓に疾患が出ることもあります。以上の理由から、合った入れ歯を入れると10歳若返るということがご想像できたかと思います。