加圧填入方式加熱重合法を用いたレジン床義歯のことです。イボカップ方式の入れ歯は、ヨーロッパのリヒテンシュタインで開発された、大変精度のすぐれた義歯制作システムによって作られた入れ歯です。これは、通常、保険で作製される加熱重合法より寸法変化が極めて少なく、精密で正確に適合します。義歯製作中に起こる変形は、義歯の吸着力に影響を与えます。
硬度が高いため、レジン床でありながら破損の心配もほとんどありません。また、他のレジンより匂いがないというメリットもあります。
一般的に行なわれている義歯の成形方法ではこのプラスチック(レジン)の収縮が補正されないまま義歯が出来上がってしまいます。その為、変形や内部に肉眼で見えない細かい気泡がたくさん入った多孔質のプラスチックになってしまいます。
上の写真は2種類の加熱加圧レジンを325倍に拡大した写真です。
左は従来の過熱成形、右がイボカップ成形です。
加熱成形は顕微鏡で拡大すると、細かな気泡が多数見られ、すき間だらけが目立ちます。それに比べて、イボカップ成形は顕微鏡で大きく拡大しても、ほとんど気泡が認められず、樹脂が高密度に充填されていることが確認できます。この違いが臭いの違いになるわけです。